オガールプロジェクトの視察に行きました

NPO法人日本不動産カウンセラー協会主催で、最近話題の岩手県紫波町のオガールプロジェクトの視察と、プロジェクトの中心である岡崎正信氏の講演を聞いてきました。いわゆるPPP、PFIの手法を採用し、塩漬けにしてあった土地を活用して、実際の集客、事業、土地価格上昇に成功している興味深いプロジェクトでした。まず中心となる岡崎氏がかなりインパクトの強い方で、このくらいのリーダーシップがないと中々プロジェクトも進まないのだろうなと感じました。ただ、行政を含み周辺の方々がそれを許容し、一つの成功体験を共有している雰囲気に、施設や数字での好調さを超えて心に響いた気が致しました。

岡崎氏の講演で一番印象に残ったのは、まず、消費活動を目的としない訪問者を増やす→サービスの発生→集客力アップ→サービス力アップ→エリアに活気→土地価格上昇というシナリオがしっかりしている点でした。今までの地域活性化としては、いきなり商業施設を建てて、建てた後に集客に苦労し、維持管理が膨大で、行政の赤字を膨張させているだけという構図でしたが、それを全否定(そもそも氏は役人時代に旧来からの手法で箱もの行政をやっていた方だそうです)し、物中心の考え方から、人を中心に捉え、どうしたら人が集まる街づくりができるかを考えている方だなと感じました。要は民間企業と同じで、継続して利益を出すにはどうしたらいいのかということを考えることが重要だということですね。

周囲の人口も増え始め、集客も良好で、この地域周辺の地価も上昇しているという、地方の小さい町の中にあって、画期的な街づくりを進めていらっしゃいます。まだまだこれからも、新たなる普遍的な集客を、食、福祉、教育、エネルギー等をキーワードに追求されていくとのことです。

大変刺激を受けて帰ってきました。なお、海外でも小さな村で凄い集客力のある町があるそうで、スペインのサンセバスチャンという町は、一人当たりの星(ミシュラン)の数が世界一という町らしいですが、これは一つの方向性を示しているなと感じました。

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