またハウスビルダーが倒産した
物騒なタイトルで申し訳ございません。
今回、(実際は半年前)倒産した会社はハウスビルダーで、その会社のHPに私の家の写真も提供していたので、かなり驚きました。
そもそも、私の家は、築後1年を過ぎてから、施工会社が倒産しました。とてもいい会社で、建物にも拘りが強く、かなりうるさい私の要望も聞いて下さり、竣工時には大変満足したものでした。
プランを決める段階で、あれほど「会社は大丈夫ですよね?」と確認していたのにも関わらず、竣工後1年とちょっとで倒産するなんて想像もしていませんでした。受注も順調のようでしたので、5年、10年とお付き合いが継続するものとばかり考えていました。
倒産した原因は資金ショートだと聞きます。施工中のトラブル等が多く、工事が遅れて入金も遅れたようです。要は、建築には拘りがあっても、経営では素人同然だったのです。付け加えると、建築の拘りがあっても、施工管理が弱い会社で、私の家も大工さんとトラブル(大工さんがヘソを曲げて、途中で替わった)がありました。結局、部材費、下請け費等を払えない状況になって、その会社は無くなってしまいました。
その後、倒産した会社のトップ営業マンが、新しくハウスビルダーを立ち上げました。前の会社にいたデザイナーも一緒のようでした。(ちなみに前の会社の社長は、ほとぼりが冷めてからハウスクリーニングの会社を立ち上げたようです)
新会社は、前の会社よりも幅広いニーズに応えられるような商品構成になり、別に私の家のアフターメンテをやってもらっている訳ではないのですが、心情的には頑張ってほしいと思っていました。しかし、なんと、その新しい会社も3年くらいで倒産という事態に。。。
色々な不運も重なったようですが、ずさんな経営体質は前の会社に似たり寄ったりな感じだったようです。私の家は、その新会社とは何の関係もありませんでしたが、ホームページに勝手に写真を使われていました。確かに、私の家をデザインした方は、その新会社に所属していたので、文句も言わず許容してしまいました。
今、思えば、その新会社は、勝手に写真を使うようないい加減な会社だったと判断できます。そんないい加減な体質が倒産と結びついたのではないかと想像してしまいます。聞くところによれば、売上よりも下請け費のほうが高くついてしまった物件もあったようです。以前の反省は何も生かされなかったということですよね。
5年前に何人ものお客さんや下請け業者にあれだけ迷惑を掛けたのに、また同じことを繰り返すなんて愚か過ぎます。そして、こんな愚かな人達に自分の家づくりを任せてしまった私は、デザインや建築性能ばかりに気を取られ、その会社をきちんと見ていなかった事を深く反省している次第です。
家自体は、当時の職人さんやインテリアコーディネーターの方が優秀でしたので、何の不具合もありませんし、大変気に入っております。
ただ、ハウスビルダーを選ぶ際には、10年程度以上の営業実績がある会社を選ぶべきだったなと反省しております。小さな会社でも優れた建築家、ハウスビルダーは沢山います。でも信頼性を担保するという面も大変重要なため、ある程度の営業年数(実績)等を考慮の対象にすべきだったなというのが、現在の私の結論になっています。
(イラストは私の家のデザイン画です)